目次
【最初に押さえたい結論】
- 卵子の質は「年齢 + 体内環境」で決まる
- 環境は栄養・血流・ホルモンバランスでサポートが可能
- 妊活の基本は、葉酸400μg+ビタミンD+鉄・亜鉛 + 生活習慣の最適化
- 卵子自体を若返らせることはできないが、卵子を取り巻く“環境”は改善できる
妊活を始めると、多くの女性がまず気にするのが「卵子の質は大丈夫か?」という点です。
卵子は年齢とともに数も質も変化し、妊娠率や流産リスクに関わる重要な要素とされています。
妊娠の成立には「卵子」「精子」「子宮環境」が重要です。
加齢そのものは止められない一方で、卵子をとりまく体内環境は生活習慣や栄養状態によって整えることができます。
「卵子の質 = 生まれつき・年齢だけで決まる」と思われがちですが、環境づくりによってサポートできる部分もあります。
本記事では、卵子の質の基礎から、栄養・生活習慣・サプリの活用、クリニックで行える検査までをわかりやすく解説します。
卵子の質とは?
1-1. 卵子の質の基本(受精・細胞分裂・染色体の安定性)
「卵子の質」とは、受精して着床し、正常に細胞分裂、妊娠の成立まで順調に進む力のことを指します。
卵子は体の中で最も大きな細胞であり、その働きにはエネルギー産生・染色体の安定性・細胞環境など、さまざまな要素が関わっています。
卵子は女性が胎児のときに一生分つくられ、生まれてから新しく増えることはありません。
そのため、卵子は年齢とともに自然に老化していきますが、老化の程度は個人差が大きく、生活習慣や栄養状態によって変化するとされています。
卵子の質が低下するとこのような影響が出やすくなります。
- 受精しにくくなる
- 受精後の分裂がうまく進まない
- 着床しにくい
- 流産リスクが上がる
卵子の質を少しでも良い状態に保つことは、妊活の重要な要素です。
1-2. 卵子の質は改善できる?|変えられる部分・変えられない部分
卵子の質は、「年齢による変化」と「体内環境」の大きく2つで決まります。
【変えられない要素】
- 年齢による自然な老化(ミトコンドリアの低下・染色体異常の増加)
- 卵子の数(生まれたときに決まっている)
【変えられる要素(妊活でサポートできる部分)】
- 栄養状態(葉酸・ビタミンD・鉄・亜鉛 など)
- 血流(冷え・運動不足・ストレスで低下しやすい)
- ホルモンバランス(睡眠・ストレス・BMIの影響を受ける)
- 酸化ストレスへのケア(抗酸化成分・生活習慣)
- 生活習慣(睡眠・運動・ストレス管理)
卵子そのものを完全に若返らせる方法はありませんが、「卵子を取り巻く環境」を整えることで、妊娠に向けた準備をサポートすることができます。
1-3. 卵子の質の変化にはどれくらいの期間が必要?|取り組む時期の目安
卵子は排卵に至るまでに「卵胞発育」という期間を経ており、このプロセスには約90〜120日(3〜4ヶ月)かかることが知られています。
そのため、生活習慣・栄養状態の改善による体づくりは、妊娠を望む時期の“3ヶ月前”から始めるのが目安です。
短期間で卵子そのものを大きく変えることはできませんが、3ヶ月ほどかけて栄養・睡眠・血流・ホルモンバランスを整えることで、卵子を取り巻く環境を整えられます。
妊活を開始してすぐに結果が出ないこともありますが、「卵子が育つ環境づくりは数ヶ月単位で進む」という点を知っておくと、焦らずに取り組みやすくなるはずです。
質の良い卵子と質を左右する要因
質の良い卵子とは、染色体のダメージが少なく、エネルギーを作る力(ミトコンドリア)が保たれ、酸化ストレスを受けていない状態を指します。
以下では、妊活で特に影響が大きい要因を整理して解説します。
2-1. 年齢による変化
加齢とともにミトコンドリアの機能や染色体の安定性が低下し、卵子の成熟や受精後の発育に影響が出やすくなります。
※特に35歳以降は変化が大きくなることが知られています。
2-2. ホルモンバランス
女性ホルモンは 睡眠・ストレス・体脂肪率 などの影響を受けやすく、分泌が乱れると排卵や卵巣の働きに影響します。
ストレスや睡眠不足が続くと、排卵のタイミングが不安定になりやすくなります。
2-3. 酸化ストレス(活性酸素)
活性酸素が増えすぎると細胞を傷つけ、卵子の老化を早めます。
喫煙・飲酒・強いストレス・運動不足・加齢などが酸化ストレスの増加につながります。
2-4. 栄養素の不足
葉酸・鉄・ビタミンD・亜鉛など、妊活で重要な栄養素が不足すると、卵子の成熟やホルモン分泌に影響し、卵胞発育や排卵リズムが乱れやすくなります。
2-5. 血流状態(めぐりの悪さ)
血流が悪いと卵巣に十分な酸素や栄養が運ばれにくくなります。
冷え・運動不足・長時間同じ姿勢などは卵巣の血流低下につながり、卵子の育ちに影響することがあります。
2-6. 生活習慣(睡眠不足・ストレス・運動不足・冷え)
生活習慣はホルモンバランスや血流に影響します。
- 睡眠不足:ホルモンバランスが乱れる
- ストレス:女性ホルモンの分泌が低下し排卵へ影響
- 運動不足:血流が悪くなり卵巣への栄養供給が滞る
- 冷え:同じく血流が悪くなり卵巣への栄養供給が滞る
これらは妊活で改善できる要因の代表例です。
2-7. BMI(痩せすぎ / 太りすぎ)
体重が少なすぎたり多すぎたりすると、排卵に必要なホルモンがうまく作られにくくなります。
- 痩せすぎ:体脂肪が少なくホルモン材料が不足
- 太りすぎ:ホルモンバランスが崩れ、排卵リズムに影響
妊活期は「適正体重の維持」が特に重要です。
卵子の質を確認する方法
卵巣に残っている卵子の数・ホルモン状態・卵巣の様子 を確認することで、妊活の方針が立てやすくなります。
3-1. AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査:卵巣に残る卵子の数を知る
卵巣に残っている卵子の数を推測する指標で、一般的に「卵巣年齢」の目安として利用されます。
卵子の“質そのもの”は直接測れませんが、妊活の計画に役立つ重要な検査です。
■参考:年齢ごとの一般的なAMH値の目安
| 年齢 | AMH値の目安 |
| 30歳 | おおよそ 2.0〜4.0 ng/mL |
| 35歳 | おおよそ 1.5〜3.0 ng/mL |
| 40歳 | おおよそ 1.0 ng/mL 前後 |
※あくまで「平均的な傾向」であり、個人差の大きい指標のため、数値の解釈は医療機関での判断が必要です。
3-2. AFC(胞状卵胞数):超音波で卵胞の数を確認する
超音波で卵巣内にある小さな卵胞の数を確認する方法です。
卵巣の状態を視覚的に把握できます。
3-3. ホルモン検査(FSH / LH / E2):排卵機能や卵巣の働きを知る
ホルモンの分泌バランスを見ることで、卵巣の働きを知ることができます。
3-4. 超音波検査:卵巣・子宮の状態を確認する
卵巣・子宮の状態を確認することで、卵子が育つ環境を評価できます。
3-5. どんな人が検査すべき?
卵巣機能や排卵リズムは年齢や体調に左右されるため、次のようなケースでは早めに検査を受けておくと安心です。
■検査を受けるタイミングの目安
- 妊活を始めて1年結果が出ていない
- 35歳以上で半年妊活を続けている
- 生理不順が続いている
- 排卵のタイミングが分かりにくい
- 卵巣機能に不安がある場合
早めに現状を把握することで、妊活の進め方や治療の必要性を判断しやすくなります。
卵子の質を高めるための主要栄養素(血流改善・妊娠率をサポート)
現在の卵巣の状態を把握したうえで、日々の体づくりで重要になるのが“栄養”です。
4-1. 葉酸:胎児の発育と卵子成熟を支える栄養素
妊娠初期の胎児の発育に重要で、妊活中からの摂取が推奨されています。
厚生労働省は胎児の神経管閉鎖障害の発生リスクを低減する目的で、妊娠を希望する女性に 1日400μgのモノグルタミン酸型葉酸 の補給を推奨しています。
4-2. ビタミンD:妊娠率に関わるホルモン・着床をサポート
ビタミンD受容体(VDR)は卵巣・子宮内膜に存在し、卵胞発育・排卵・着床プロセスに関与する ことが知られています。
そのため、血中ビタミンDが十分な女性は妊娠率が高いという研究報告があります。
日本人女性は日焼け対策で日光を浴びる時間が短く、不足しやすいため意識して補いたい栄養素です。
出典:National Library of Medicine / PubMed Central「Vitamin D and Female Fertility」(PMCID: PMC9896710)
4-3. コエンザイムQ10(CoQ10):卵子のエネルギーづくりを助ける成分
卵子は「エネルギー」が不足すると成熟しにくくなり、受精後の細胞分裂もスムーズに進みにくくなることが知られています。
そのエネルギーづくりを行っているのがミトコンドリアで、CoQ10はその働きを助ける成分です。
加齢とともにミトコンドリアの力は弱まりやすいため、CoQ10が卵子の働きをサポートする可能性があります。
※出典:Bentov & Casper「The aging oocyte—Can mitochondrial function be improved?」
4-4. 鉄:卵巣への酸素供給を支える重要ミネラル
鉄は酸素を細胞へ運ぶヘモグロビンの材料であり、卵巣・子宮への酸素供給を担っています。
鉄不足が進むと卵子の育ちや排卵・着床に影響することがあります。
月経で鉄を失いやすい女性は、妊活期に鉄不足へ特に注意が必要です。
4-5. 亜鉛:排卵ホルモンの生成に必要なミネラル
亜鉛は、卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH) など妊娠に関わるホルモンの生成に関与しています。
亜鉛不足は「排卵が不規則になる」「月経周期が乱れやすい」ことが報告されており、妊活期には特に注意が必要です。
食事で卵子の質をサポートする方法
日々の食事は、卵子の環境づくりに大きく影響します。ここでは、妊活中に特に意識したいポイントを整理します。
5-1.血糖値スパイクを抑える
血糖値が急に上がると、体はそれを下げるために インスリンを大量に分泌 します。
インスリンの急増が続くと、排卵に関わるホルモン(LH・FSH)のバランスが乱れやすくなります。
対策
- 野菜 → タンパク質 → 炭水化物の順に食べる
- 低GI食品(玄米・全粒パン・そば)を取り入れる
5-2. 妊活に必要な栄養素を含む食品を意識する
栄養素(葉酸・鉄・ビタミンD・亜鉛など)を食事から取り入れることで、卵子の成熟をサポートできます。
■妊活中におすすめの食材例
| 栄養素 | 代表的な食品例 |
| 葉酸 | ほうれん草、ブロッコリー、アスパラガス、枝豆 |
| 鉄 | 赤身肉、レバー、あさり、牛ヒレ肉 |
| 亜鉛 | 牡蠣、ナッツ類、牛もも肉、卵 |
| ビタミンD | 鮭、きのこ類、卵黄、いわし |
| オメガ3脂肪酸 | 青魚(サバ・サーモン)、亜麻仁油、えごま油、チアシード |
5-3. 良質な脂質をとる
オメガ3脂肪酸は血流をよくし、卵巣に酸素と栄養を届けやすくする働きがあります。
また、ホルモンの材料にもなるため、妊活期の「良質な脂質」は欠かせません。
具体例
- 青魚(サバ・サーモン)
- オリーブオイル
- 亜麻仁油
5-4. 避けたい食習慣
食事が原因で血糖値やホルモンに負担がかかると、卵子の環境が乱れやすくなります。
控えたいもの
- 糖質のとりすぎ(お菓子・白米の大量摂取)
- 揚げ物・加工食品
- 就寝前の高カロリー食
妊活サプリの活用ポイント
妊活中は食事だけで必要栄養素を補うことが難しい場合が多いため、サプリメントも有効な手段です。
ただし、「飲めば妊娠する」というものではなく、目的は不足分を補い、卵子の環境を整えることです。
妊活中の女性にとって重要なサプリと、その選び方を詳しく解説します。
6-1. なぜ妊活にサプリが必要なのか
サプリが推奨される背景には、以下の理由があります。
- 葉酸・鉄・ビタミンDは食事だけで充足しにくい
- 妊活期〜妊娠初期は必要量が増える
- 忙しい生活の中で毎日一定量を摂取し続けるのが難しい
- 栄養状態が卵子の成熟やホルモン分泌に影響する
特に葉酸は厚労省がサプリ推奨を公的に示している珍しい栄養素で、妊活期からの摂取が強く勧められます。
6-2. 葉酸サプリの正しい選び方(重要)
葉酸はモノグルタミン酸型(合成葉酸)が最も吸収されやすく、妊活〜妊娠初期の女性に推奨されています。
選ぶ際のポイント
- モノグルタミン酸型葉酸(1日400μg以上 最大1000μg)
最も吸収率が高く、厚生労働省が推奨する形態。 - 鉄・ビタミンB群・ビタミンDと併せて摂れる
妊娠初期に不足しやすく、卵子の成熟・着床に関わる。
葉酸単体ではなく、妊活向けに必要成分がバランスよく含まれる設計のサプリが使いやすいです。
6-3. 妊活で併用される主要サプリ(ビタミンD・鉄・亜鉛など)
妊活女性に推奨されることの多いサプリは以下のとおりです。
- ビタミンD
妊娠率との関連が研究で示されており、血中濃度が低い女性が多い。 - 鉄
月経で消耗しやすく、卵巣への酸素供給にも関わる。 - 亜鉛
ホルモン生成に必要で、排卵のリズムを整える働きを持つ。 - ビタミンE・C(抗酸化)
活性酸素から細胞を守り、卵子の老化対策として効果が期待される。 - コエンザイムQ10(特に還元型)
ミトコンドリアのエネルギー産生を高める。 - オメガ3脂肪酸(DHA/EPA)
血流改善・炎症抑制作用があり、卵巣環境を整える。
サプリを複数飲む場合は、成分の重複や過剰摂取を避けるよう注意が必要です。
6-4. 妊活サプリを選ぶ際の基準と注意点
主要成分の役割と、不足時に起こりやすい影響をまとめています。
■主要栄養素と妊活での役割
| 成分 | 妊活での役割 | 不足すると? |
| 葉酸 | DNA合成、卵子成熟 | 分裂異常のリスク増 |
| ビタミンD | 着床・ホルモンバランス | 妊娠率低下の報告 |
| 鉄 | 酸素供給、血流 | 排卵・着床に影響 |
| 亜鉛 | ホルモン生成 | 排卵障害の可能性 |
■サプリ選びの注意点
- 複数サプリを重ねて飲まない(成分の重複に注意)
- 含有量を確認する(量が記載されていないサプリは避ける)
- 持病・服薬中・強い貧血などがある場合は医師へ相談
サプリは卵子の質を直接改善する“薬”ではなく、あくまで「不足している栄養素を安定して補給するための手段」です。
生活習慣(食事・睡眠・運動・ストレス管理)と組み合わせて取り入れることで、より効果的に体内環境を整えることができます。
卵子の質を守る生活習慣(血流改善・着床率のサポート)
生活習慣の見直しは栄養と同じくらい重要です。
7-1. 睡眠:ホルモンリズムを整える
ホルモン分泌のリズムを整えるため、深い睡眠が必須です。
- 睡眠は 7時間前後 を目安に確保する。
- 就寝の90分前に入浴すると深い睡眠が得られやすいことが知られています。
- スマホのブルーライトはメラトニン分泌を抑えるため、就寝前は控えましょう。
7-2. 運動:血流を促し卵巣環境を改善
ウォーキングなどの軽い運動に加えて、1週間に150分の中強度運動(早歩き30分×5回)が推奨されています。
血流が改善し、卵巣への酸素・栄養供給がスムーズになります。
7-3. ストレス管理:排卵リズムを守る
ストレスが続くと、体は「緊張モード」のホルモンが増え、本来必要な 女性ホルモンのリズムが乱れやすくなります。
その結果、排卵のタイミングが不安定になったり、卵子が育ちにくくなる場合があります。
7-4. 冷え対策:下腹部のめぐりを整える
適度な運動・湯船に浸かる習慣などは血流を促し、体の巡りを整える助けになります。
7-5. 禁煙・節酒:酸化ストレスを減らし卵巣環境を守る
喫煙や過度な飲酒は、体内の酸化ストレスを増やし、卵子の老化を早めたり、卵巣機能に影響する可能性があることが報告されています。
妊活期は禁煙・節酒が基本です。卵巣への血流やホルモンバランスにも良い影響が期待できます。
まとめ
卵子の質は、年齢だけでなく体内環境(栄養・血流・ホルモンバランス・生活習慣)に左右されることが分かっています。
妊活中は、葉酸を中心とした必要栄養素の補給や、睡眠・運動・ストレス管理などの生活習慣を整えることが基本です。
体づくりを進める際は、次の3つを行いましょう。
① 栄養(食事 + サプリ)
不足しがちな栄養素を補い、卵子の成熟と着床に有利な環境を整える。
② 生活習慣(睡眠・血流・ストレス管理)
ホルモンのリズムを整え、卵巣の働きをサポートする。
③ 検査(AMH・ホルモンなど)
現在の卵巣状態を把握し、妊活の計画を立てるための判断材料になる。
これらを組み合わせることで、妊娠に向けた体づくりをより効率的に進めることができます。
自分の状態を把握しながら、無理のない形で日々のケアを続けていくことが大切です。
オススメの妊活サプリメント
最後に、オススメの妊活サプリを紹介します。
TENGAヘルスケアの 「ラニークプラス」 は、葉酸・ビタミンD・鉄・亜鉛など、妊活期に大切な栄養素を厚労省の基準値で配合しています。
また、還元型コエンザイムQ10による抗酸化作用と、GABAによるストレス対策も妊活に有効です。
これら二つの成分は機能性表示食品と同等量配合なので、特に睡眠改善の面で効果を実感できる人も多いでしょう。
体調を整えるために優秀な成分を多く含んでいるので、妊活期以外でもオススメです。

