障害者の性について講演してきました
昨日、鹿児島市障害者自立支援協議会のセミナーで「障害者の性」について1時間ほど時間を頂き講演してきました。
メンズヘルスクリニックでは性の悩みを解決するという理念のもと、障害者の性にかかわることは非常に重要と考えております。
障害者の性に向き合っている医師は少なく情報が少ないため、今回の講演を通して現場の方々に意見をうかがうことができて私にとっても非常に有意義な会となりました。
講演内容は福元メンズヘルスクリニックの紹介や障害者の性に関する情報提供、TENGAヘルスケアが行っている障害者の性への取り組みの紹介、今後の課題と方針についてでした。
参加者は障害者施設の管理者を中心に40名程度でした。鹿児島ではあまり聴くことがない講演内容だったようで興味深く聴いていただき、講演後にはたくさんの意見や質問がありました。
障害者の性はタブー視されておりほとんど情報が出回りません。東京をはじめ都市部では射精介助サービスなどもありますが、地方には皆無で高額な風俗店を障害者が利用している場合もあります(断られる場合も多いみたいです)。障害者が社会に出て就職できるような就労支援制度が整ってきておりますが年収は非常に低いです。そして、その給与を性欲のために使用している人がいることを社会も考えていかなければなりません。
障害者の性に関しては家族や施設などの現場は悩んでいますが、相談する相手もなく困っています。
講演では性で悩んでいる人がいればいつでも気軽に私に相談してくださいと伝えました。私は障害者の性の悩みに対しても積極的に取り組んで、みなさんとともに解決できればと考えています。
今回はTENGAヘルスケアの障害者への活動についても講演して、実際にTENGA製品のサンプルを持参し見ていただきました。現在は東京を中心に障害者の性に対して積極的に取り組みTENGA製品での射精介助や補助具の開発もしております。私もTENGAヘルスケアに協力をお願いしながら医師として障害者の性に関する情報を発信していこうと思います。
例えば知的障害者同士で避妊せず性交渉を行い、妊娠や出産を繰り返す方もいます。知的障害者同士の性交渉は妊娠のことがわかっていない場合が多く、そういった場でTENGA製品を使ったマスターベーションや性交渉に関して時間をかけて教えていくことも重要です。
今後も社会が少しでも性に対してオープンになれるように取り組み、鹿児島で一般の方々に障害者の性のことをわかってもらうべく講演会なども企画していきたいです。
興味がない方も多いかとは思いますが、障害者の社会進出のためにもぜひ障害者の性のことを少しでも理解していただければと思います。